登場人物になりたかった
私は、冗談や一時のノリで、
夫を愛しているなんて、
死んでも言えない。
じゃあ、やっぱりあれは、本当のことなんだと思う。
彼は、奥さんを愛していた……
ほんの数ヶ月前までは、私には、奥さんは、長女みたいなものなんだと言ってたのに、
あれはバーチャルな世界だけのこと?
本当は、愛していたわけ?
それとも、
愛する存在に変わったってこと?
聞きたくなかったよ…。
でも、聞いて良かった。
今でも、
あなたに対する気持ちは、
変わらないけど、
辛くて、何度も涙が溢れてきては、
堪えている。
私は、あなたの本の登場人物になってはいけない存在だ。